『ダークナイト』を観てきました。

 これまた、大分前ですけれど。

 重いし、やるせない。でも凄い。そういう映画でした。

 2時間半以上ある映画なのですけれど、全然長く感じません。最後の方までどうなるのかわかりませんでした。

 主人公のバットマン(題名だけだとわからないのですけれどバットマンなのですよ)が、格好良いんですよねぇ。ストイックで、一生懸命で。ほとんど勝てないし、報われることもとても少ないのに。

 私は最近まで知らなかったのですけれど、バットマンって、肉体的には普通の人間なんですよね。スーパーマンみたいに空を飛んだり、スパイダーマンみたいに糸を出したりしない。お金持ちだから良い装備は持っているし、訓練で強くはなっているけれど、普通に怪我するし、生身では飛べない。何があっても基本的にはやせがまん(笑)しかも、彼は別にバットマンをしなければいけない義務があるわけじゃないんです。したいからしているだけなんです。

 そんなバットマンをジョーカーは周到に追い詰めていきます。でも、悩んだり裏切られたり打ちのめされたりしても、結局は折れないんです。そういう格好の良いやせがまんは素敵だなぁと思ってしまいます。

 この物語はバットマンと悪役のジョーカー、優秀な検事のデントの3人が中心となるのですけれど、3人とも存在感があっていいんですよねぇ。特にジョーカーは怖すぎです。異常なキャラなのですけれど、ワザとらしくないんですよ。めっちゃネチュラル。だから余計怖い。

 良い映画です。体調の悪い時にはお勧めできませんけれど、一見の価値ありです。(前作は観ないでもたぶん大丈夫ですが、観た方がバットマンの背景がわかって深く楽しめると思います)